健康・看護

「筋膜リリース」を受けて感じた疑問【言葉のイメージと現実の差を示します】

筋膜リリース 疑問

筋膜リリースってよく聞くけど何?

筋膜リリースは効果あるの?

筋膜リリースに対する著者の疑問

こんにちはきちです。

最近よく「筋膜リリース」なる言葉を耳にします。

皆さんが行かれている整骨院やマッサージ店でも聞いたことがあるのではないでしょうか?

今回は筋膜リリースを実際に受けて調べて学んで実際に現場で使ってみて

感じた効果や疑問を発表していきます。

※こちらの記事は「筋膜リリース」という名前の手技を否定するものではありません。

ただそこに対して「どうなのかな?」といった単なる意見として捉えていただければ有り難いです。

筋膜の解説

筋膜リリース 疑問

筋肉は筋線維や筋原線維といった分類をすることが出来ます。

これらの各線維に短縮が起こることで結果として筋肉全体が縮んだり伸びたりします。

そして筋膜はこの筋線維や筋原線維の束を包んでいるものです。

まず3つの筋膜について簡単に解説します。

筋膜3種類

筋外膜

筋外膜は筋腹(一般的に認知されている筋肉)の表面全体を包み筋同士を分けている膜のことです。

一般的に言われている筋膜リリースはこの「筋外膜」をリリースすることであると思ってください。

筋外膜の特徴としては丈夫で分厚く、筋線維の伸張に対して抵抗するコラーゲン線維で作られています。

筋周膜

筋周膜は筋線維の束を包んでいる膜のことです。

こちらも筋外膜と同様に丈夫で分厚く筋線維の伸張に対して抵抗性を持っています。

筋内膜

筋内膜は筋原線維の束を包む膜のことです。

こちらは筋線維と毛細血管の代謝交換の場となる役割があります。

筋膜リリースって何?

筋膜リリース 疑問

「筋肉とその周りにある筋膜を剥がす」と言われている

リリースの直訳は「(束縛や縛りからか)解き放つ」です。

なので筋膜リリースは「筋膜を解き放つ」という意味になり

一般的に言われているのが「剥がす」「離す」などというニュアンスです。

この膜と筋肉自体がひっつくのが問題と考えられておりそれを引き剥がす(解き放つ)治療法を筋膜リリースと世間一般では言われています。

「剥がしたら筋肉と筋膜の滑りが良くなる」と説明される

筋膜リリースをすると筋膜の癒着や引き剥がされて筋膜の滑りが良くなる

その結果筋肉がスムーズに動く

など多くの整骨院やHP、ブログなどでは説明されています。

あくまで剥がすことで効果が出るという意味合いが強そうです。

筋膜リリースの効果は?

筋膜リリース 疑問

痛みが取れると言われる

筋膜リリースで痛みが取れるという理論は、筋膜に痛みが生じているという考え方からくるものです。

筋膜での痛みは固さとなり「筋膜リリース」されることによってその固さが取れて痛みがなくなると言われています。

動きやすくなると言われる

筋膜と筋肉が剥がされていくことで筋肉がしっかりと伸びるようになる

その結果本来の動きを身体が取り戻して動きやすくなる

と言われています。

筋膜が筋肉とくっついている(癒着している)と動きが悪くなるという説明はとてもイメージしやすくそれっぽい表現ですね。

身体のバランスが整うと言われる

筋膜は癒着すると「ねじれる」「固くなる」

と言われます。

その「ねじれ」「固さ」が取れることで「正しい」方向に伸びて

バランスが良くなるとも言われています。

これも分かりやすい表現です。

筋膜リリースに対する疑問

筋膜リリース 疑問

さて、ここまでは世間一般的に言われている筋膜リリースの効果や考え方についてお伝えしてきました。

ここからは私が感じる筋膜リリースに対する疑問をお伝えしていきます。

「筋膜を剥がす」というのはそもそもどういうこと?

「筋膜リリース」という言葉は「筋膜を開放する・剥がす」と説明しました。

多くの方がイメージするものがこういったものだと思います↓

しかし実際にこのようなことが身体に起こっているかは正直わかりませんし難しいのではないか?と感じます。

この図が筋膜リリースのイメージであるとすると

筋膜を身体の表面の方向へ引っ張るか筋膜より深部から浅部の方向へ押し出す力が必要になります。

基本的に多くの治療院や物品で行う筋膜リリースは外部(筋膜より表面側)からの刺激になりますので

引っ張る力が起こるはずです。

皮膚を引っ張る手技やテーピングであるならまだ刺激のベクトルとしては分かりますが

「押す」「押圧」「圧迫」という方向の刺激の場合は疑問が残ります。

筋膜にだけ刺激を入れるのは不可能ではないか?

次の疑問は筋膜にのみアプローチは可能か?ということです。

筋膜より浅い組織への刺激は絶対ある

→何かしら効果が出たとしても筋膜が原因か分からないよね?

例えば筋膜めがけて「押してリリースする」「鍼を打つ」とします。

この時皮膚・皮下組織・脂肪などといった筋膜より浅い部分(表面側)の組織にも

圧や鍼の刺激は必ず入っています。(むしろ貫通レベルです)

もし「筋膜リリース」という手技を受けた時に変化が出たとしても

それが筋膜に刺激が入ったことによるものか、もしくはそれ以外の組織に刺激が入ったことによるものかはなかなかハッキリしません。

「筋膜に刺激を入れています」というのは少し疑問を持つ表現だと思います。

手技やローラーで筋膜を的確に捉えること出来るのか?

筋膜への刺激をするとそれより浅い部位にも刺激は入るという話をしました。

それと同時に感じることは

「筋膜よりも深い組織への刺激は入っていないのか?」ということです。

エコーを使用して鍼がどの深さまで入っているかを視覚的に捉えて施術されている先生もいらっしゃいます。

そういったやり方の場合は比較的「筋膜まで鍼が入った」という表現が明確性を持ちます。

しかし手技やローラーといった方法で「筋膜を刺激」という場合

「筋膜」には刺激が入るかもしれませんが「筋膜のみ」に刺激ということは疑われます。

前に書いたように「筋膜のみ」に刺激を与えるということが物理的に難しいということを踏まえても

浅部にはほぼ100%刺激が入り、深部には刺激が入っている可能性が高いと認識すべきではと思います。

著者の意見

筋膜リリース 疑問

施術者側は「筋膜リリース」という言葉に気をつけよう

私達施術者側は「筋膜リリース」というものをもう少し深く考えてイメージを持って施術した方がいいと感じます。

それが「ビジネス」「売ること」重視でそれっぽいことを伝えているというもの(意識)であるなら問題はありませんが

プロという立場であるならもう少し考えてもいいのではないでしょうか?

お客さんは楽になったらOK

かたや、お客さんからしたら今回の記事の内容は単なる1人の施術家のうんちくであり、意見でしかありません。

「筋膜にのみアプローチしているわけではない」とか「浅部の影響もあるかもしれない」とかよりも「効果」を求めて来られています。

私自身も受けてみて身体を動かしやすくなった感じがしますし、施術の効果としては変化が出るものと自覚しております。

そこを「筋膜リリースが悪」と履き違えて施術家がお客さんを困らせるのは注意しましょう。

まとめ

筋膜リリース 疑問

筋膜リリースについて世間一般で言われていることとそれに対する私の意見を書いてきました。

筋膜にのみアプローチするのは可能か?

筋膜を手技で明確に捉えることは出来るのか?

といったことが私の疑問点であり意見です。

ただ筋膜リリースという名前の手技を否定するつもりは一切ありません。

結果としてお客さんが楽になったというのでればそれは「良い事実」です。(私も楽になったのを感じました)

ただ施術家側はその言葉選びや実際どうなのかな?という意見を持ってもいいのでは?

と感じる次第です。

今回もありがとうございました。